STの新しいIRセンサーは、PIR検出器の代わりにサーマルトランジスタを使用しています

STMicroelectronics は最近、レンズとパッシブ IR ピクセルの代わりにサーマル MOSFET (TMOS) を使用した新しい IR センサーを発表しました。 STは、TMOSテクノロジによってもたらされるスペースの節約は、設計者がパフォーマンスを向上させ、高密度に統合された設計の基板面積を節約するのに役立つ可能性があると主張しています。

最新の IR 検出器は 1960 年代から存在しており、モーション センサーとして簡単に実装できるため、愛好家の間で人気があります。 従来の PIR 技術ではターゲットを検出するために動きが必要ですが、TMOS ベースのセンサーはターゲットが静止している場合でも存在検出を達成できると報告されています。

この記事では、ST の新しい TMOS IR センサである STHS34PF80 の技術的な詳細と、それが新しいアプリケーションでどのように使用できるかについて詳しく説明します。

STHS34PF80 の中心には、IR 検出用の複数の TMOS トランジスタがあります。 各トランジスタ (SOI プロセスで構築) はサブスレッショルド領域で動作するため、ドレイン-ソース電流は温度に大きく依存します。 したがって、トランジスタのゲートで吸収される赤外線放射の量の変化（温かい物体によって生成される）によって、ターゲットの存在または動きを非常に確実に判断できます。

TMOS トランジスタのサブスレッショルド動作により、(他の動作領域と比較して) ドレイン-ソース間電流が低くなり、全体の電力が節約され、感度が向上します。 一般的な PIR センサーでは、十分な IR 放射を集束させ、測定可能な応答を生成するためにフレネル レンズが必要です。 ただし、STHS34PF80 はレンズなしで動作することができ、その感度が実証されています。

IR検出ハードウェアに加えて、STのSOI CMOSテクノロジーを使用してデジタル読み出し回路が組み込まれているため、全体のパッケージサイズが非常に小さくなります。 この高密度の統合とレンズ不要の動作を組み合わせることで、センサーはセンサーをさらに小型化するための貴重なツールになります。

ST は、セキュリティアラーム、占有監視、インテリジェント照明や家電製品など、新しいセンサーから恩恵を受ける可能性のあるいくつかのアプリケーションを特定しました。

レンズなしの場合、センサーの 80 度の視野 (FOV) は 4 m の範囲に達します。 入力の光学バンドパス フィルターにより、周囲光の条件が検出能力に影響を与えないようにします。

設計者がさらに広い範囲または FOV を必要とする場合は、カスタムまたは市販のフレネル レンズを統合してパフォーマンスを向上させることができます。 STは、設計者がアプリケーション固有のシナリオでセンサーの性能をテストするために使用できる互換性のある評価ボードとともに、センサーの生産を開始しました。