新型レンジローバー ヴェラール P400e 2023 フェイスリフトレビュー

5 点中 3.5

多くの人は、ハンドルを握る前から、ヴェラールの印象的な外観に魅了されるでしょう。 しかし、新しいキャビンに乗り込むと、殺風景なダッシュボードのデザインはそれほど説得力のあるものではありません。 ヴェラールは相変わらず運転しやすいですが、この P400e パワートレインにはいくつかの欠陥があります。 シルキーな 6 気筒ディーゼル パワープラントなら、さらに 5 つ星を獲得できますが、より優れた PHEV の代替品が市場にあります。

レンジローバー ヴェラールは 6 年間にわたって当社に提供されてきましたが、今がエントリーレベルのイヴォークとより高級なレンジローバー スポーツの間に位置するモデルの最初の大幅なアップデートの時期です。

2017 年に初めて公道に登場したとき、ヴェラールはコンセプトカーに置いても違和感のないデザインを誇示していました。 したがって、この中年期のフェイスリフトにおける外観上の変更が非常に微妙なものであることは理解できます。 フロントではグリルのインサートが改良され、リアではバンパーの下部領域が若干再加工されていますが、それだけです。

ヴェラールへのこれらの変更は、ブランドの「還元的」デザイン哲学をさらに一歩前進させ、この外観は最新のレンジローバーとレンジローバースポーツから滴り落ちています。 ヴェラールの場合、それは内側で最も明白であり、それがやりすぎたのではないかと主張する人もいるかもしれません。 ギアセレクターと危険警告ボタンを除けば、ダッシュボード全体には物理的なスイッチがひとつもありません。 ミニマリズムという点ではテスラに似ていますが、一部の領域ではこれが使いやすさを犠牲にしています。

以前は、キャビンには、センターコンソールの下部に、部分的に物理的、部分的にタッチベースのスマートで機能的な空調設定がありました。 これらのコマンドはすべて、JLR の Pivi Pro インフォテインメント セットアップの最新バージョンに移行されました。 このシステムは間違いなく非常に洗練されており、素晴らしいグラフィックス、ほぼ瞬時の読み込み時間、そしてほとんどが直感的なメニューを備えています。 ただし、温度調節機能がタッチスクリーン上の二次的な機能に限定されている場合、その操作はそれほど簡単ではありません。

美的観点から見ると、コントロールを動かすと、大きな空白のパネルが占めるスペースが生まれます。テスト車では、それは単なるサテン仕上げのプラスチックの一部です。 見た目はあまり高品質ではありませんが、多くの人にとって、これがレンジローバーの重要な点です。

ここでテストされた車は、P400e プラグイン ハイブリッド パワートレインを搭載しています。 これは、2.0リットルの4気筒ガソリンエンジンと141馬力の電気モーターを組み合わせたもので、19.2kWhのバッテリーからエネルギーを引き出します（ただし、使用できるのはそのうち15.4kWhだけです）。 CO2 排出量が 40g/km であることは、これが社用車ユーザーにとって確かに最良の選択肢であることを意味しますが、それ以外の点では、最も好むシステムではありません。 スムーズに運転することが難しいのは、EV モードであっても車がオートマチックボックスのレシオを通過するためだけでなく、電力供給が一貫していないためです。

電気モードで運転すると、ヴェラールは自分自身を前進させるのに苦労しているように感じます。 余分な筋肉が必要な場合は、より強くペダルを踏み込み、その時点で 4 気筒ユニットが爆発的に生命を吹き込み、地平線に向かって猛スピードで走り出します。 車の「頭脳」をオーバーライドしてガソリンエンジンが常に稼働するようにすると、スムーズになりますが、それはそもそもハイブリッドパワートレインの目的をやや損なうものになります。 社用車のコストが問題にならない場合は、代わりに D300 ディーゼルをお選びください。 それほど速くはありませんが、スムーズでトルクのある6気筒はヴェラールのキャラクターに完璧にマッチしています。

もう一つの問題は、ヴェラールのバッテリーが消耗すると、これはあまり倹約的な車ではないということです。 長距離旅行の場合、P400e で 30mpg を大きく超えるのは難しいでしょう。街中でもそれほど良くはありません。 比較のために、ボルボ XC60 T8 はバッテリーが空の実際の走行で約 40mpg を返しますが、レクサス NX 450h+ は 50mpg に近づきます。

しかし、ヴェラールは、このサイズの車としては、運転するのがかなり楽しいです。 ステアリングは、コーナーを通過する際に比較的落ち着いた状態を保つのに十分なロールを備えたシャシーによく調和していますが、モデルに関係なく、レンジローバーのバッジを付けられた車両に期待されるレベルの快適性も提供します。 この車には全天候タイヤが装着されているにもかかわらず、グリップも十分です。